このページでは、手足のしびれの中でも注意が必要な「つま先と足裏のしびれ」について、可能性のある病気の例・症状・原因・何科を受診すればよいかを紹介しています。
つま先など身体の先端部にしびれや痛みが出る場合は、血管性の障害の疑いがあります。
神経の圧迫などによるしびれは原因を取り除いたり時間経過と共に回復に向かいますが、血管の何らかの異常によって血液が充分に届かない状態になっている場合、最悪のときには細胞組織が壊死して切断しなければならないこともあります。つま先・足裏などにしびれや痛みが出た場合は、すぐに病院を受診してください。
考えられる病名 受診すべき診療科 |
症状 | 原因 |
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足根管症候群 (そくこんかんしょうこうぐん) 【整形外科】 |
足裏にピリピリした灼熱感としびれ
くるぶしの後方下部を叩くと、足の裏に電気が流れるような感覚がします。 |
足首の骨折やねんざ、スポーツなどによる足首のゆがみ・変形が原因と考えられています。ガングリオン(脂肪腫)や静脈瘤、腱鞘炎(けんしょうえん)が原因のこともあります。
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糖尿病性ニューロパチー 【内科】 【神経内科】 |
手足の指先が左右対称にしびれる
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糖尿病の悪化による代謝障害が原因で、末梢神経が侵されるために発症します。また、虚血性ニューロパチーでは糖尿病による動脈硬化から、手足先の神経細胞に充分な血液が送られなくなることが原因で発症します。
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甲状腺機能低下症 (こうじょうせんきのうていかしょう) 【内科】 |
手足のしびれと倦怠感、声がしわがれる
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甲状腺ホルモンの分泌が低下することによって起こります。
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パニック障害 【内科】 【精神科】 【心療内科】 |
強い不安感を伴う手足のしびれ
手足がしびれ、命に関わる病気の症状かもしれないという不安から、さらに呼吸困難(過呼吸)などの全身症状を起こします。 |
検査によっても目立った異常が発見されないため、原因を特定することは困難です。 心因性のものであるという説と、脳内の分泌異常などの説がありますが、抗不安約・抗うつ薬の投与が有効であることしか解っていません。 |
脳梗塞 (のうこうそく) 【脳神経外科】 【神経内科】 |
手や口のしびれ、言語障害など
手や口に感覚障害が現れた場合を「手口感覚症候群」と呼ぶ場合もあるようです。 |
脳内の血管が詰まることで脳細胞に血液が送られなくなり、その部分の脳細胞が壊死することによって起こります。
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閉塞性動脈硬化症 (へいそくせいどうみゃくこうかしょう) 【循環器科】 【心臓血管外科】 |
足の冷感としびれ、歩行時の痛み
歩行時の痛みは休憩によって改善され、また普通に歩行できるようになることを繰り返します。 |
高血圧、糖尿病、高脂質症などによって動脈が硬化することで、血流に障害が発生するために起こります。喫煙習慣がある人の発症が顕著で、下肢だけに症状が現われた場合でも全身の各部位で動脈硬化が起こっている可能性が高い病気です。
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うつ病(鬱病) 【精神科】 【神経科】 【心療内科】 |
高齢者の意欲減退を伴う手足のしびれ
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高齢者では配偶者の死などの精神的なダメージがきっかけで発症することもあります。また病気がきっかけの場合も多く、うつ病の治療に合わせて原因になっている病気の治療が必要な場合もあります。
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上記のほかにも、膠原病、脊髄腫瘍、異常免疫グロブリン血症、多発性硬化症など、さまざまな病気が考えられます。
上記は、手足のしびれにかんする病気の一例です。ほかにも命に関わる危険な病気がかくれている場合があります。脳梗塞・脳出血の前兆として現われる場合もありますので、しびれの症状が続く場合は自己判断しないで、早急に病院での専門医の診断が必要です。
また、一時的なしびれの場合も症状が繰り返し現われるなら、早めに病院での診察を受けるようにしてください。専門医の診断は素人判断の余計な心配を取り除くためにも有効なので、ストレスが軽減されることでしびれの症状緩和にも良い効果が期待できます。
足根管症候群など神経性のしびれが考えられる場合、有効成分の使用も検討してみてください。