このページでは、足のしびれの中で臀部(でんぶ)からつま先までの広い範囲に「しびれ」が起こる場合に可能性のある病気の例・症状・原因・何科を受診すればよいかを紹介しています。
お尻から足にかけての神経は腰椎を通っているため、腰椎(背骨の腰部分)に変形などの異常が起こると神経が圧迫されてお尻から足にかけての広範囲に「痛み」「しびれ」の症状が現われることがあります。
また、ホルモン分泌の異常や脳梗塞でも同様の症状が出ることがあるため、素人判断しないで専門医の診察を受けるようにしてください。
考えられる病名 受診すべき診療科 |
症状 | 原因 |
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座骨神経痛 (ざこつしんけいつう) 【整形外科】 |
片足の広い範囲のしびれや痛み
刺激や圧迫が加わると、お尻から太ももの後ろ側、ふくらはぎ、かかとや足の裏まで痛みが走ります。 |
腰椎椎間板(ようついついかんばん)ヘルニアや腰部脊椎管(ようぶせきちゅうかん)の狭窄(脊髄の中の神経の通り道が狭まる症状)により、座骨神経が圧迫されて起こります。 腰椎や骨盤の腫瘍、脊椎カリエス、骨盤の変形、前立腺ガンが原因の場合もあります。 |
腰椎椎間板ヘルニア (ようついついかんばんヘルニア) 【整形外科】 |
腰痛から片側の脚に激しい痛みやしびれ
太ももから足にかけて電気が流れるような痺れ・痛みを感じるのが特徴で、重いものを持ったり力を入れると痛みが強くなります。 |
椎間板が老化や外傷によって痛み、腫れて、通常より出っ張った状態になることです。椎間板には血管がほとんど通っていないため、一度損傷すると再生することはありません。 出っ張った椎間板が神経を圧迫すると、激しい腰痛や脚のしびれなど、症状が現われます。 |
腰部脊柱管狭窄症 (ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう) 【整形外科】 |
しばらく歩くと足の痛みやしびれが出る
座ったりしゃがんだりして休むと回復し、また歩くことができるようになります。 |
腰椎(ようつい)の中には重要な神経が通る脊柱管(せきちゅうかん)があります。この脊柱管が何らかの障害によって狭くなると、内部の神経が圧迫されてしびれや痛みの症状を起こします。
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バージャー病 【循環器科】 【心臓血管外科】 |
喫煙者の下肢の冷感やしびれ
手足の静脈に炎症を起こすこともあり、潰瘍がひどくなると細胞組織が壊死を起こすこともあります。 |
発病する人の9割が喫煙者や喫煙経験者で、喫煙が発病に深く関わっていると考えられています。 末梢(まっしょう)動脈内で炎症を起こし血流が阻害されるのが原因で、閉塞性血栓血管炎(へいそくせいけっせんけっかんえん)とも呼ばれています。閉塞し た血管から先には血液が流れなくなるため、四肢(主に足)の先端から神経細胞組織の崩壊が始まります。 |
甲状腺機能低下症 【内科】 |
手足のしびれと倦怠感、声がしわがれる
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甲状腺ホルモンの分泌が低下することによって起こります。
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脳梗塞 (のうこうそく) 【脳神経外科】 【神経内科】 |
手や口のしびれ、言語障害など
手や口に感覚障害が現れた場合を「手口感覚症候群」と呼ぶ場合もあるようです。 |
脳内の血管が詰まることで脳細胞に血液が送られなくなり、その部分の脳細胞が壊死することによって起こります。
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腰椎すべり症 (ようついすべりしょう) 【整形外科】 |
腰椎に伴う足の痛み、しびれ
長時間の立ち仕事、重いものの運搬作業、長時間同じ姿勢でいた場合に痛みが強く出ます。 |
腰椎のズレによって神経が圧迫され、痛みやしびれを起こします。
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うつ病(鬱病) 【精神科】 【神経科】 【心療内科】 |
高齢者の意欲減退を伴う手足のしびれ
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高齢者では配偶者の死などの精神的なダメージがきっかけで発症することもあります。また病気がきっかけの場合も多く、うつ病の治療に合わせて原因になっている病気の治療が必要な場合もあります。
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上記のほかにも、膠原病、脊髄腫瘍、異常免疫グロブリン血症、多発性硬化症など、さまざまな病気が考えられます。
上記は、手足のしびれにかんする病気の一例です。ほかにも命に関わる危険な病気がかくれている場合があります。脳梗塞・脳出血の前兆として現われる場合もありますので、しびれの症状が続く場合は自己判断しないで、早急に病院での専門医の診断が必要です。
また、一時的なしびれの場合も症状が繰り返し現われるなら、早めに病院での診察を受けるようにしてください。専門医の診断は素人判断の余計な心配を取り除くためにも有効なので、ストレスが軽減されることでしびれの症状緩和にも良い効果が期待できます。
座骨神経痛など神経性のしびれが考えられる場合、有効成分の使用も検討してみてください。