このページでは、足裏の特に「かかと」周辺にしびれが出る場合に可能性のある病気の例・症状・原因・何科を受診すればよいかを紹介しています。
足裏の特にかかと周辺にしびれや痛みが出る場合は、症状の進行を観察します。徐々に快方に向かうようならば心配はありませんが、日を追うごとに症状が強く出るようなときは早めに受診してください。
また、「靴擦れが治らず悪化」「潰瘍(おでき)ができた」という場合でも危険な病気のサインの可能性がありますから、出来るだけ早く病院に行くようにしてください。
考えられる病名 受診すべき診療科 |
症状 | 原因 |
---|---|---|
バージャー病 【循環器科】 【心臓血管外科】 |
喫煙者の下肢の冷感やしびれ
手足の静脈に炎症を起こすこともあり、潰瘍がひどくなると細胞組織が壊死を起こすこともあります。 |
発病する人の9割が喫煙者や喫煙経験者で、喫煙が発病に深く関わっていると考えられています。 末梢(まっしょう)動脈内で炎症を起こし血流が阻害されるのが原因で、閉塞性血栓血管炎(へいそくせいけっせんけっかんえん)とも呼ばれています。閉塞し た血管から先には血液が流れなくなるため、四肢(主に足)の先端から神経細胞組織の崩壊が始まります。 |
足根管症候群 (そくこんかんしょうこうぐん) 【整形外科】 |
足裏にピリピリした灼熱感としびれ
くるぶしの後方下部を叩くと、足の裏に電気が流れるような感覚がします。 |
足首の骨折やねんざ、スポーツなどによる足首のゆがみ・変形が原因と考えられています。ガングリオン(脂肪腫)や静脈瘤、腱鞘炎(けんしょうえん)が原因のこともあります。
|
足底腱膜炎 (そくていきんまくえん) 【整形外科】 |
朝の一歩目にかかと付近が痛い
歩くうちに痛みはなくなりますが、休憩の後などに立ち上がると同様の痛みが起こります。 |
足指の付け根からかかとまで一枚の膜のように張っている「足底腱膜」が断裂し炎症を起こすことで、痛みやしびれが起こります。 断裂の際に痛みが生じますが、その後は痛みを感じなくなります。 |
うつ病(鬱病) 【精神科】 【神経科】 【心療内科】 |
高齢者の意欲減退を伴う手足のしびれ
|
高齢者では配偶者の死などの精神的なダメージがきっかけで発症することもあります。また病気がきっかけの場合も多く、うつ病の治療に合わせて原因になっている病気の治療が必要な場合もあります。
|
上記のほかにも、膠原病、脊髄腫瘍、異常免疫グロブリン血症、多発性硬化症など、さまざまな病気が考えられます。
上記は、手足のしびれにかんする病気の一例です。ほかにも命に関わる危険な病気がかくれている場合があります。脳梗塞・脳出血の前兆として現われる場合もありますので、しびれの症状が続く場合は自己判断しないで、早急に病院での専門医の診断が必要です。
また、一時的なしびれの場合も症状が繰り返し現われるなら、早めに病院での診察を受けるようにしてください。専門医の診断は素人判断の余計な心配を取り除くためにも有効なので、ストレスが軽減されることでしびれの症状緩和にも良い効果が期待できます。