このページでは、手足のしびれで生命に関わる危険なものを素早く見分けるためのチェック項目をご紹介します。
神経質になり過ぎる必要はないのですが、手や足に「しびれ」の症状が現われたとき、それが早急に治療が必要な危険なものかどうかを知る判断基準があると便利でしょう。
医学の知識がなくても誰でも簡単にチェックできる方法として、次にあげた4項目がとても有効です。
考えられる病名 受診すべき診療科 |
症状 | 原因 |
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脳梗塞 (のうこうそく) 【脳神経外科】 【神経内科】 |
手や口のしびれ、言語障害など
手や口に感覚障害が現れた場合を「手口感覚症候群」と呼ぶ場合もあるようです。 |
脳内の血管が詰まることで脳細胞に血液が送られなくなり、その部分の脳細胞が壊死することによって起こります。
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閉塞性動脈硬化症 (へいそくせいどうみゃくこうかしょう) 【循環器科】 【心臓血管外科】 |
足の冷感としびれ、歩行時の痛み
歩行時の痛みは休憩によって改善され、また普通に歩行できるようになることを繰り返します。 |
高血圧、糖尿病、高脂質症などによって動脈が硬化することで、血流に障害が発生するために起こります。喫煙習慣がある人の発症が顕著で、下肢だけに症状が現われた場合でも全身の各部位で動脈硬化が起こっている可能性が高い病気です。
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バージャー病 【循環器科】 【心臓血管外科】 |
喫煙者の下肢の冷感やしびれ
手足の静脈に炎症を起こすこともあり、潰瘍がひどくなると細胞組織が壊死を起こすこともあります。 |
発病する人の9割が喫煙者や喫煙経験者で、喫煙が発病に深く関わっていると考えられています。 末梢(まっしょう)動脈内で炎症を起こし血流が阻害されるのが原因で、閉塞性血栓血管炎(へいそくせいけっせんけっかんえん)とも呼ばれています。閉塞し た血管から先には血液が流れなくなるため、四肢(主に足)の先端から神経細胞組織の崩壊が始まります。 |
胸郭出口症候群 (きょうかくでぐちしょうこうぐん) 【整形外科】 |
手指がしびれ血色が悪くなる
手指の先の色が蒼白または紫色になるなど、血行不良の症状が出ることもあります。 |
何らかの原因で鎖骨周辺の神経が血管と一緒に圧迫されると起こります。
筋肉によるものや骨の変成によるものがあります。鎖骨周辺には腕から指に向かう末梢神経や動脈・静脈が集まっているため、血管の圧迫では手指に重大な損傷を与える恐れもあります。 首や肩を特定の方向に傾ける(上に上げて後ろに反らせるなど)ことで指先の血色が失われるなどの症状がハッキリ現われる場合は、胸郭出口症候群を疑います。 |
低カルシウム血症 【内科】 |
指と唇のぴりぴりしたしびれ感
嚥下障害(飲み込みにくい状態)や息切れを起こしやすくなり喘鳴(ゼエゼエいう気管の音)が聞き取れます。 ※「てんかん発作」と間違われることがあります。 |
副甲状腺のホルモン分泌の低下に伴い、血液中のカルシウムイオンが減少することによって起こります。
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糖尿病性ニューロパチー 【内科】 【神経内科】 |
手足の指先が左右対称にしびれる
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糖尿病の悪化による代謝障害が原因で、末梢神経が侵されるために発症します。虚血性ニューロパチーでは糖尿病による動脈硬化から、手足先の神経細胞に充分な血液が送られなくなることが原因で発症します。
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一過性脳虚血発作 (いっかせいのうきょけつほっさ) 【脳神経外科】 【神経内科】 |
突然発症して数分で消える半身のしびれ
片側手足のしびれ、言葉が言えない理解できないなどの症状、片目の視野に異常が起こることもあります。 |
脳内の血管に剥がれた血栓が詰まったり、血圧の急激な低下によって一時的に脳への血液の循環が悪くなることで起こります。脳への血液循環が妨げられた部分 の組織機能が停止するため半身麻痺などの症状が現われますが、血栓が小さかったり血圧低下の原因が一時的なものの場合は、数分で血流が改善されて症状が無 くなります。
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脳出血 (のうしゅっけつ) 【脳神経外科】 【神経内科】 |
片側手足のしびれに頭痛や嘔吐を併発
視野の障害では両目とも片側半分だけが見えなくなる「半盲」が特徴です。 |
脳内の血管の動脈瘤破裂や外傷による出血が原因です。動脈硬化・高血圧から脳出血を起こすケースが多く(原因の約70%)、脳腫瘍や白血病が原因のこともあります。
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脳腫瘍 (のうしゅよう) 【脳神経外科】 【神経内科】 |
早朝の頭痛を伴う手足のしびれ
脳腫瘍の特徴は、頭蓋内圧の亢進による頭痛や吐き気、嘔吐、視覚異常(視野がぼけるなど)を伴うことです。 「言語障害」「視野狭窄(視野が一部欠ける)」などを併発する場合もあります。 |
脳腫瘍は脳自体から腫瘍が発生する場合と、他の部位にできた腫瘍が脳に転移する場合があります。どちらの場合も腫瘍は良性と悪性に分かれます。
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上記のような症状の際は、早めに病院へかかるようにしてください。
上記はあくまでも、自己判断の参考です。もし危険なしびれに該当する場合は、クリニックにて判断をいただきましょう。
上記に当てはまらない場合、手足のしびれの中でも別の症状に当てはまるかもしれません。当サイト内では、手のしびれ、足のしびれごとに考えられる症例をまとめていますので、参考になれば幸いです。
もし調べる中でご自身のしびれが、神経性のしびれであるわかった場合、有効成分の使用もございます。参考にしてみてください。