手足のしびれの原因がひと目でわかる!危険な症状を早期に発見しよう

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上腕・前腕・手の裏に現れた場合

このページでは、手に「しびれ」が出る病気のうち特に「手の甲」「腕」部分にしびれが現れる場合に可能性のある病気の例・症状・原因・何科を受診すればよいかを紹介しています。

症状に気付いたら必ず専門医の診察を受ける

手や腕のしびれには神経性のものと血管性のもの、ホルモン分泌の異常によるもの、心因性のものなどさまざまな原因が考えられます。

なかには、脳に何らかの異常が起こっている、非常に危険なものもあります。早急に治療を開始すれば完治する病気でも、放置することで悪化して回復が困難になることがあります。「そのうち治るだろう」と軽く考えず、しびれや痛みに気が付いたら早めに病院に行くことをお勧めします。

しびれと痛みには深い関係があります。「痛みがあってのしびれ」であり、(脳に原因がある場合などを除いて)しびれが起きる前段階では、必ず痛みがあると言っていいのです。

しびれの段階にきてしまった場合、症状がさらに進行する前に、早急に何らかの手を打たなければなりません。
 

しびれが「腕・手の甲」にあらわれる病気の例

考えられる病名
受診すべき診療科
症状 原因
肘部管症候群
(ちゅうぶかんしょうこうぐん)
【整形外科】
手の小指と薬指がしびれて指が伸ばせない
 
小指と薬指の外側(小指側の側面)がしびれて感覚が無くなり、指を開いたり閉じたりする動作ができなくなります。
 
症状が進むと指を伸ばすこともできなくなって、カギ爪のように曲がった状態のままになります。筋肉が使われないため小指の下の外側にある膨らみと、小指と薬指の間の筋肉が痩せて窪みます。
肘の内側にある肘部管(骨や靭帯、筋肉の隙間にある神経の通り道)を通る尺骨神経が、何らかの原因で圧迫されたために伝達障害を起こし発症します。
 
【圧迫の原因】
骨の隆起や靭帯の厚みが増した場合、腫瘤(脂肪の塊など)がありますが、椅子の手すりなどに肘をかけたまま寝るなど長時間圧迫され続けたことが原因で発症することもあります。
 
★頚椎の病気が原因の神経障害の場合もあるため、専門医による診察が必要です。
頚椎椎間板ヘルニア
(けいついついかんばんへるにあ)
【整形外科】
指先がしびれてボタンが留められない
 
両手または片手で握力の低下やしびれ、指先の運動障害(字が書きにくい、ボタンが留められないなど)が起こります。
手のしびれは指先に近いほど強いのが特徴で、重度になると足の動きや腰の曲げ伸ばしにも影響が出るようになります。
咳やくしゃみ、上を見上げる動作で痛みやしびれが強くなります。
頸部の椎間板(首の短い骨同士を繋げているジョイントの役割をする組織)が老化や外傷などによって飛び出し、神経を圧迫することによって起こります。
 
頸部には脊髄や神経根など体の運動機能に重大な影響を与える神経組織が集中しているため、重症になると立ち上がることもできない状態になってしまうこともあります。
胸郭出口症候群
(きょうかくでぐちしょうこうぐん)
【整形外科】
手指がしびれ血色が悪くなる
 
最初は手の指がしびれたり力が入らない、また腕の皮膚感覚の異常(熱い、冷たいなど)などの症状が起こります。
 
病状が進行すると肩や首に痛み・しびれが現われ、腕を上げたり首を上に向ける動作が困難になります。
手指の先の色が蒼白または紫色になるなど、血行不良の症状が出ることもあります。
何らかの原因で鎖骨周辺の神経が血管と一緒に圧迫されると起こります。
 
【圧迫の原因】
筋肉によるものや骨の変成によるものがあります。鎖骨周辺には腕から指に向かう末梢神経や動脈・静脈が集まっているため、血管の圧迫では手指に重大な損傷を与える恐れもあります。
首や肩を特定の方向に傾ける(上に上げて後ろに反らせるなど)ことで指先の血色が失われるなどの症状がハッキリ現われる場合は、胸郭出口症候群を疑います。
 
★重症化すると危険な症状を引き起こすこともあるので、早急に専門医の診察を受けることが必要です。
橈骨神経麻痺
(とうこつしんけいまひ)
【整形外科】
【神経内科】
手首が垂れて親指と人さし指が伸ばせない
 
手の指に力が入らなくなって手首が垂れた状態になります。手の甲部分で親指と人さし指付近の感覚が無くなるのが顕著で、親指・人さし指の間の筋肉が萎縮してきます。
 
多くの場合、肘の関節を動かすことはできますが、手首を自力で持ち上げることが出来なくなります。
 
橈骨(とうこつ)神経…腕を動かす神経の中でも、手首と親指・人さし指の感覚を支配する大きな役割を持った神経。
橈骨(とうこつ)神経が圧迫などによって麻痺を起こすと、手首・指の運動が阻害されて俗に言う「垂れ手」の状態になります。
 
【圧迫の原因】
深酒などで手枕で眠り込んだりひじ掛けに腕を投げ出した不自然な格好で寝たために、上腕の神経が圧迫されてしまった場合。
また、腕枕で寝たために神経が圧迫されて発症するケースがあることから「ハネムーン肘(症候群)」「サタデーナイト症候群」などとも呼ばれます。
 
★多くの場合は自然治癒しますが、数ヵ月かかることもあります。
甲状腺機能低下症
(こうじょうせんきのうていかしょう)
【内科】
手足のしびれと倦怠感、声がしわがれる
 
手足のしびれ、眠気、だるさ、記憶力低下などの症状があり、暑くても汗をかかなくなります。
 
「むくみ」「体温低下」「脱毛」「体重増加」「便秘」も起こりやすく、一般に声がしわがれたようになる特徴があります。
甲状腺ホルモンの分泌が低下することによって起こります。
 
甲状腺ホルモンの分泌が低下する原因としては、甲状腺の損傷や甲状腺ホルモンの分泌を促す刺激ホルモンの減少が考えられます。
 
★40歳代以降の女性が発病する例が多いため「更年期障害」と混同されやすい病気です。
パニック障害
【内科】
【精神科】
【心療内科】
強い不安感を伴う手足のしびれ
 
極度の不安の前に手足のしびれが出ることもあれば、不安感の後にしびれが出ることもあります。
手足がしびれ、命に関わる病気の症状かもしれないという不安から、さらに呼吸困難(過呼吸)などの全身症状を起こします。
 
※パニック障害の症状は多様で病状が一定しないため自己判断は難しいですが、強い不安感や恐怖感を伴うしびれの場合はパニック障害の可能性も考えられます。
検査によっても目立った異常が発見されないため、原因を特定することは困難です。
心因性のものであるという説と、脳内の分泌異常などの説がありますが、抗不安約・抗うつ薬の投与が有効であることしか解っていません。
 
一旦発症すると繰り返し発症するようになるのが一般的ですが、ストレスが少ない生活習慣などを心掛けることで改善された例もあります。
脳梗塞
(のうこうそく)
【脳神経外科】
【神経内科】
手や口のしびれ、言語障害など
 
手足の麻痺(しびれや無感覚)では片手、片足、片側手足、四肢など脳梗塞が出来た部位によって、症状の現れ方が違います。
 
顔面(片側顔面・両側顔面)の神経麻痺や、言語障害、失語症、健忘症、ものが2重に見えたり食物が飲み込みにくいなどの症状が起こることもあります。
手や口に感覚障害が現れた場合を「手口感覚症候群」と呼ぶ場合もあるようです。
脳内の血管が詰まることで脳細胞に血液が送られなくなり、その部分の脳細胞が壊死することによって起こります。
 
動脈硬化や高血圧、糖尿病、脂質異常、心房細動、心臓弁膜症、心筋梗塞などが原因で血栓ができて、剥がれた血栓が脳内の血管に詰まることで脳梗塞を引き起こします。
 
また脳内の極めて細い血管が加齢や高血圧のために詰まって小さな脳梗塞になることもあります。
うつ病
【精神科】
【神経科】
【心療内科】
高齢者の意欲減退を伴う手足のしびれ
 
特に老年期(65歳以上)の鬱病では身体機能の低下も原因して「しびれ」「ふらつき」「腰痛」などの症状が起こりやすくなります。
 
いつも気が滅入るように感じ、「だるい」「やる気が出ない」「何をしても面白くない」「眠れない」「食欲が無い」などの症状を複合的に発症。症状が重い場合は「死にたい」とさえ考えてしまうこともあります。
高齢者では配偶者の死などの精神的なダメージがきっかけで発症することもあります。また病気がきっかけの場合も多く、うつ病の治療に合わせて原因になっている病気の治療が必要な場合もあります。
 
★認知症との区別が重要で、うつ病を認知症と思ってしまったために対処が遅れ悲しい結果を招くこともあります。精神科を受診することを嫌がる場合は、家族だけで来院して医師に相談する方法が必要な場合もあります。

上記のほかにも、膠原病、脊髄腫瘍、異常免疫グロブリン血症、多発性硬化症、頚椎症など、さまざまな病気が考えられます。

上記は、手足のしびれにかんする病気の一例です。ほかにも命に関わる危険な病気がかくれている場合があります。脳梗塞・脳出血の前兆として現われる場合もありますので、しびれの症状が続く場合は自己判断しないで、早急に病院での専門医の診断が必要です。

また、一時的なしびれの場合も症状が繰り返し現われるなら、早めに病院での診察を受けるようにしてください。専門医の診断は素人判断の余計な心配を取り除くためにも有効なので、ストレスが軽減されることでしびれの症状緩和にも良い効果が期待できます。