手足のしびれの原因がひと目でわかる!危険な症状を早期に発見しよう

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歩行時に現れた場合

このページでは、座っていると平気だが歩くとしびれや痛みが出る場合に可能性のある病気の例・症状・原因・何科を受診すればよいかを紹介しています。

歩いていると「しびれ」「痛み」が出る

座っていたりするときは何ともないのに、歩いていると徐々に痛みやしびれが出て歩行ができなくなる症状があります。

しばらく休むと回復してまた歩けるようになるため「年齢のせい」と考えてしまうことも多いようですが、早急に治療を始めないと危険な場合もあるので、早めに病院を訪れるのが賢明です。

しびれと痛みには深い関係があります。「痛みがあってのしびれ」であり、(脳に原因がある場合などを除いて)しびれが起きる前段階では、必ず痛みがあると言っていいのです。

しびれの段階にきてしまった場合、症状がさらに進行する前に、早急に何らかの手を打たなければなりません。
 

しびれが「歩行のとき」にあらわれる病気の例

考えられる病名
受診すべき診療科
症状 原因
腰部脊柱管狭窄症
(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)
【整形外科】
しばらく歩くと足の痛みやしびれが出る
 
座っているときや歩き始めは症状がないのが特徴。歩き続けるうちに足が痛んだりしびれたりして歩けなくなります。
座ったりしゃがんだりして休むと回復し、また歩くことができるようになります。
 
病状が進むと連続して歩ける距離が短くなり、重症化すると立っているだけでも症状が出ることがあります。連続した足の筋肉運動ができにくくなるため、長く続くうちに足の筋肉が萎縮して回復困難な歩行障害を引き起こすこともあります。
腰椎(ようつい)の中には重要な神経が通る脊柱管(せきちゅうかん)があります。この脊柱管が何らかの障害によって狭くなると、内部の神経が圧迫されてしびれや痛みの症状を起こします。
 
腰部脊柱管狭窄症では立って歩行する姿勢のときに脊柱管がさらに狭まるため、座った姿勢では発症しない場合も歩行時に症状が出ます。
 
背中を反らせる姿勢で腰部脊柱管が狭くなり症状が出るため、歩行時にはなるべく前かがみに歩くよう注意することで症状を緩和させることができます。
変形性脊椎症
(へんけいせいせきついしょう)
【整形外科】
手がしびれ字を書く、ハシを持つことができない
 
首の痛みや肩凝りがひどく、手にしびれや指の動きの障害(字がうまく書けない、ハシが上手く使えないという症状)が見られます。
また、歩行時に足がしびれたり、ふらつくこともあります。
 
重症になると手のしびれが進んで皮膚感覚がなくなり、歩行も困難になります。
脊椎(せきつい)に掛かる負担によって椎間板(ついかんばん)が損傷され、椎骨(首の骨を形成する短い骨)に突起が出るなどの変形が起こります。変形した脊椎によって神経が圧迫されると、手や足にしびれ・麻痺の症状が現われます。
 
★脊椎の損傷は改善されにくいため、早期に治療を行う必要があります。
足根管症候群
(そくこんかんしょうこうぐん)
【整形外科】
足裏にピリピリした灼熱感としびれ
 
かかとから足の裏、つま先までピリピリと灼熱感を持ってしびれます。足の甲や脛(足の前方部分)はしびれないのが特徴。
くるぶしの後方下部を叩くと、足の裏に電気が流れるような感覚がします。
 
痛みを伴うことが多く、足首周辺に痛みが集中。悪化すると足の裏にまで痛みが広がります。安静にしていると痛まない場合も、歩行時に痛みが出ることがあります。
足首の骨折やねんざ、スポーツなどによる足首のゆがみ・変形が原因と考えられています。ガングリオン(脂肪腫)や静脈瘤、腱鞘炎(けんしょうえん)が原因のこともあります。
 
脛骨神経(けいこつしんけい)が足根管(そくこんかん=かかとから足首にかけての神経の通り道)のところで圧迫されることで、一時的に損傷されたものです。
バージャー病
【循環器科】
【心臓血管外科】
喫煙者の下肢の冷感やしびれ
 
多くの場合、足のしびれや冷感から症状が始まります。足先の血行が悪くなり蒼白になったり、潰瘍(かいよう)が出来たりします。
 
病状が進むと歩行の際に激しく痛み、しゃがんで休憩するとまた歩行できるようになります。
手足の静脈に炎症を起こすこともあり、潰瘍がひどくなると細胞組織が壊死を起こすこともあります。
発病する人の9割が喫煙者や喫煙経験者で、喫煙が発病に深く関わっていると考えられています。
末梢(まっしょう)動脈内で炎症を起こし血流が阻害されるのが原因で、閉塞性血栓血管炎(へいそくせいけっせんけっかんえん)とも呼ばれています。閉塞した血管から先には血液が流れなくなるため、四肢(主に足)の先端から神経細胞組織の崩壊が始まります。
 
★病状が進んで組織の壊死に至ると、切断するしかない怖い病気です。
閉塞性動脈硬化症
(へいそくせいどうみゃくこうかしょう)
【循環器科】
【心臓血管外科】
足の冷感としびれ、歩行時の痛み
 
足の冷えとしびれから始まり、次第に歩いているときにしびれ・痛みが増して歩行困難の症状が現われます。
歩行時の痛みは休憩によって改善され、また普通に歩行できるようになることを繰り返します。
 
重症化すると歩行しなくても痛みが続くようになり、わずかな外傷などがきっかけで潰瘍を形成することもあります。潰瘍は悪化すると壊死に至ります。
高血圧、糖尿病、高脂質症などによって動脈が硬化することで、血流に障害が発生するために起こります。喫煙習慣がある人の発症が顕著で、下肢だけに症状が現われた場合でも全身の各部位で動脈硬化が起こっている可能性が高い病気です。
 
★脳梗塞に繋がる症状でもあるため、発症が見付かった場合は早急に専門医の診察と指導による生活改善が必要です。
うつ病(鬱病)
【精神科】
【神経科】
【心療内科】
高齢者の意欲減退を伴う手足のしびれ
 
特に老年期(65歳以上)の鬱病では身体機能の低下も原因して「しびれ」「ふらつき」「腰痛」などの症状が起こりやすくなります。
 
いつも気が滅入るように感じ、「だるい」「やる気が出ない」「何をしても面白くない」「眠れない」「食欲が無い」などの症状を複合的に発症。症状が重い場合は「死にたい」とさえ考えてしまうこともあります。
高齢者では配偶者の死などの精神的なダメージがきっかけで発症することもあります。また病気がきっかけの場合も多く、うつ病の治療に合わせて原因になっている病気の治療が必要な場合もあります。
 
★認知症との区別が重要で、うつ病を認知症と思ってしまったために対処が遅れ悲しい結果を招くこともあります。精神科を受診することを嫌がる場合は、家族だけで来院して医師に相談する方法が必要な場合もあります。

上記のほかにも、膠原病、脊髄腫瘍、異常免疫グロブリン血症、多発性硬化症など、さまざまな病気が考えられます。

上記は、手足のしびれにかんする病気の一例です。ほかにも命に関わる危険な病気がかくれている場合があります。脳梗塞・脳出血の前兆として現われる場合もありますので、しびれの症状が続く場合は自己判断しないで、早急に病院での専門医の診断が必要です。

また、一時的なしびれの場合も症状が繰り返し現われるなら、早めに病院での診察を受けるようにしてください。専門医の診断は素人判断の余計な心配を取り除くためにも有効なので、ストレスが軽減されることでしびれの症状緩和にも良い効果が期待できます。