手足のしびれの原因がひと目でわかる!危険な症状を早期に発見しよう

HOME » 【足編】手足のしびれをケース別に分析 » お尻から足先に現れた場合

お尻から足先に現れた場合

このページでは、足のしびれの中で臀部(でんぶ)からつま先までの広い範囲に「しびれ」が起こる場合に可能性のある病気の例・症状・原因・何科を受診すればよいかを紹介しています。

腰周辺に原因が有ることが多い

お尻から足にかけての神経は腰椎を通っているため、腰椎(背骨の腰部分)に変形などの異常が起こると神経が圧迫されてお尻から足にかけての広範囲に「痛み」「しびれ」の症状が現われることがあります。

また、ホルモン分泌の異常や脳梗塞でも同様の症状が出ることがあるため、素人判断しないで専門医の診察を受けるようにしてください。

しびれと痛みには深い関係があります。「痛みがあってのしびれ」であり、(脳に原因がある場合などを除いて)しびれが起きる前段階では、必ず痛みがあると言っていいのです。

しびれの段階にきてしまった場合、症状がさらに進行する前に、早急に何らかの手を打たなければなりません。
 

しびれが「お尻から足先」にあらわれる病気の例

考えられる病名
受診すべき診療科
症状 原因
座骨神経痛
(ざこつしんけいつう)
【整形外科】
片足の広い範囲のしびれや痛み
 
足のしびれで範囲が広く足先から臀部にまで達する場合は、座骨神経痛を疑います。
刺激や圧迫が加わると、お尻から太ももの後ろ側、ふくらはぎ、かかとや足の裏まで痛みが走ります。
 
症状の程度は、軽く痛むだけの場合や、しびれなどの感覚障害、麻痺までさまざまです。
腰椎椎間板(ようついついかんばん)ヘルニアや腰部脊椎管(ようぶせきちゅうかん)の狭窄(脊髄の中の神経の通り道が狭まる症状)により、座骨神経が圧迫されて起こります。
腰椎や骨盤の腫瘍、脊椎カリエス、骨盤の変形、前立腺ガンが原因の場合もあります。
 
★座骨神経痛は、重大な疾患が関係しているケースもあり、原因疾患を突き止めることが重要。たかが神経痛と見くびらず、専門医の早期受診が必要です。
腰椎椎間板ヘルニア
(ようついついかんばんヘルニア)
【整形外科】
腰痛から片側の脚に激しい痛みやしびれ
 
腰痛から始まり、徐々に片側の足に痛みやしびれが広がります。
太ももから足にかけて電気が流れるような痺れ・痛みを感じるのが特徴で、重いものを持ったり力を入れると痛みが強くなります。
 
※椎間板…背骨を形成している椎骨と椎骨を繋げる平べったい楕円形の組織。ゴムのように屈曲・伸展性があり、背骨の自由な動きを助けています。
椎間板が老化や外傷によって痛み、腫れて、通常より出っ張った状態になることです。椎間板には血管がほとんど通っていないため、一度損傷すると再生することはありません。
出っ張った椎間板が神経を圧迫すると、激しい腰痛や脚のしびれなど、症状が現われます。
 
★重症化すると障害を受けた神経が繋がる筋肉に麻痺が起こり、痛みを感じなくなると共に筋肉の機能が失われます。膝がガクンと折れる、履いていたスリッパが落ちる、排尿や排便の感覚が解らなくなるという症状に気付いた場合は、早急な専門医の診察は必要です。
腰部脊柱管狭窄症
(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)
【整形外科】
しばらく歩くと足の痛みやしびれが出る
 
座っているときや歩き始めは症状がないのが特徴。歩き続けるうちに足が痛んだりしびれたりして歩けなくなります。
座ったりしゃがんだりして休むと回復し、また歩くことができるようになります。
 
病状が進むと連続して歩ける距離が短くなり、重症化すると立っているだけでも症状が出ることがあります。連続した足の筋肉運動ができにくくなるため、長く続くうちに足の筋肉が萎縮して回復困難な歩行障害を引き起こすこともあります。
腰椎(ようつい)の中には重要な神経が通る脊柱管(せきちゅうかん)があります。この脊柱管が何らかの障害によって狭くなると、内部の神経が圧迫されてしびれや痛みの症状を起こします。
 
腰部脊柱管狭窄症では立って歩行する姿勢のときに脊柱管がさらに狭まるため、座った姿勢では発症しない場合も歩行時に症状が出ます。
 
背中を反らせる姿勢で腰部脊柱管が狭くなり症状が出るため、歩行時にはなるべく前かがみに歩くよう注意することで症状を緩和させることができます。
バージャー病
【循環器科】
【心臓血管外科】
喫煙者の下肢の冷感やしびれ
 
多くの場合、足のしびれや冷感から症状が始まります。足先の血行が悪くなり蒼白になったり、潰瘍(かいよう)が出来たりします。
 
病状が進むと歩行の際に激しく痛み、しゃがんで休憩するとまた歩行できるようになります。
手足の静脈に炎症を起こすこともあり、潰瘍がひどくなると細胞組織が壊死を起こすこともあります。
発病する人の9割が喫煙者や喫煙経験者で、喫煙が発病に深く関わっていると考えられています。
末梢(まっしょう)動脈内で炎症を起こし血流が阻害されるのが原因で、閉塞性血栓血管炎(へいそくせいけっせんけっかんえん)とも呼ばれています。閉塞し た血管から先には血液が流れなくなるため、四肢(主に足)の先端から神経細胞組織の崩壊が始まります。
 
★病状が進んで組織の壊死に至ると、切断するしかない怖い病気です。
甲状腺機能低下症
【内科】
手足のしびれと倦怠感、声がしわがれる
 
手足のしびれ、眠気、だるさ、記憶力低下などの症状があり、暑くても汗をかかなくなります。
 
「むくみ」「体温低下」「脱毛」「体重増加」「便秘」も起こりやすく、一般に声がしわがれたようになる特徴があります。
甲状腺ホルモンの分泌が低下することによって起こります。
 
甲状腺ホルモンの分泌が低下する原因としては、甲状腺の損傷や甲状腺ホルモンの分泌を促す刺激ホルモンの減少が考えられます。
 
★40歳代以降の女性が発病する例が多いため「更年期障害」と混同されやすい病気です。
脳梗塞
(のうこうそく)
【脳神経外科】
【神経内科】
手や口のしびれ、言語障害など
 
手足の麻痺(しびれや無感覚)では片手、片足、片側手足、四肢など脳梗塞が出来た部位によって、症状の現れ方が違います。
 
顔面(片側顔面・両側顔面)の神経麻痺や、言語障害、失語症、健忘症、ものが2重に見えたり食物が飲み込みにくいなどの症状が起こることもあります。
手や口に感覚障害が現れた場合を「手口感覚症候群」と呼ぶ場合もあるようです。
脳内の血管が詰まることで脳細胞に血液が送られなくなり、その部分の脳細胞が壊死することによって起こります。
 
動脈硬化や高血圧、糖尿病、脂質異常、心房細動、心臓弁膜症、心筋梗塞などが原因で血栓ができて、剥がれた血栓が脳内の血管に詰まることで脳梗塞を引き起こします。
 
また脳内の極めて細い血管が加齢や高血圧のために詰まって小さな脳梗塞になることもあります。
腰椎すべり症
(ようついすべりしょう)
【整形外科】
腰椎に伴う足の痛み、しびれ
 
腰痛が主な症状ですが成人では足の痛みが起こることがあります。
長時間の立ち仕事、重いものの運搬作業、長時間同じ姿勢でいた場合に痛みが強く出ます。
 
重症の場合、歩行困難や、排尿・排便に障害が出ることがあります。
腰椎のズレによって神経が圧迫され、痛みやしびれを起こします。
 
先天的に腰椎の形態異常があって発症する場合と、運動や労働などによって後天的に引き起こされる場合があります。
うつ病(鬱病)
【精神科】
【神経科】
【心療内科】
高齢者の意欲減退を伴う手足のしびれ
 
特に老年期(65歳以上)の鬱病では身体機能の低下も原因して「しびれ」「ふらつき」「腰痛」などの症状が起こりやすくなります。
 
いつも気が滅入るように感じ、「だるい」「やる気が出ない」「何をしても面白くない」「眠れない」「食欲が無い」などの症状を複合的に発症。症状が重い場合は「死にたい」とさえ考えてしまうこともあります。
高齢者では配偶者の死などの精神的なダメージがきっかけで発症することもあります。また病気がきっかけの場合も多く、うつ病の治療に合わせて原因になっている病気の治療が必要な場合もあります。
 
★認知症との区別が重要で、うつ病を認知症と思ってしまったために対処が遅れ悲しい結果を招くこともあります。精神科を受診することを嫌がる場合は、家族だけで来院して医師に相談する方法が必要な場合もあります。

上記のほかにも、膠原病、脊髄腫瘍、異常免疫グロブリン血症、多発性硬化症など、さまざまな病気が考えられます。

上記は、手足のしびれにかんする病気の一例です。ほかにも命に関わる危険な病気がかくれている場合があります。脳梗塞・脳出血の前兆として現われる場合もありますので、しびれの症状が続く場合は自己判断しないで、早急に病院での専門医の診断が必要です。

また、一時的なしびれの場合も症状が繰り返し現われるなら、早めに病院での診察を受けるようにしてください。専門医の診断は素人判断の余計な心配を取り除くためにも有効なので、ストレスが軽減されることでしびれの症状緩和にも良い効果が期待できます。