手足のしびれの原因がひと目でわかる!危険な症状を早期に発見しよう

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悪性のしびれを見分けるには

このページでは、手足のしびれで生命に関わる危険なものを素早く見分けるためのチェック項目をご紹介します。

危険なしびれを見分ける方法

神経質になり過ぎる必要はないのですが、手や足に「しびれ」の症状が現われたとき、それが早急に治療が必要な危険なものかどうかを知る判断基準があると便利でしょう。

医学の知識がなくても誰でも簡単にチェックできる方法として、次にあげた4項目がとても有効です。

危険な「しびれ」チェック4項目

 片側だけの手足がしびれる
脳が原因のしびれの多くは、体の片側だけに現れます。まれに両側の手足に同時にしびれが出ることも有るため「両側なら安心」ということではありません。片側の「手だけ」「足だけ」ということもあります。
 手袋をはめているような感覚
脳梗塞や脳出血によるしびれは、正座した後の足のしびれのようにびりびりと激しいものではなく、薄い手袋越しに触っているような感覚の「しびれ」です。
 片側の手と口が同時にしびれる
脳梗塞は病変を起こす場所によって体に現れる「しびれ」の場所も異なるのが特徴す。手の神経をつかさどる場所と口の神経を司る場所は比較的近いため、手と口の両方に同時に「しびれ」が出ることは多いようです。
 急に起こって数分で消える「しびれ」「違和感」
脳梗塞の前兆とも言える「一過性脳虚血発作」では突然の「しびれ」が現れたと思うと数分後には消える、特殊な症状が起こります。 症状は「しびれ」のほかにも「めまい」「ろれつが回らない」「ものが2重に見える」など日常には感じない違和感として現れることもあります。

「一過性脳虚血発作」を発症した人は高確率で「脳梗塞」を発症するため、この症状が見られたら早急の対処が必要です。
 
 

危険な「しびれ」の症状と病気(例)

考えられる病名
受診すべき診療科
症状 原因
脳梗塞
(のうこうそく)
【脳神経外科】
【神経内科】
手や口のしびれ、言語障害など
 
手足の麻痺(しびれや無感覚)では片手、片足、片側手足、四肢など脳梗塞が出来た部位によって、症状の現れ方が違います。
 
顔面(片側顔面・両側顔面)の神経麻痺や、言語障害、失語症、健忘症、ものが2重に見えたり食物が飲み込みにくいなどの症状が起こることもあります。
手や口に感覚障害が現れた場合を「手口感覚症候群」と呼ぶ場合もあるようです。
脳内の血管が詰まることで脳細胞に血液が送られなくなり、その部分の脳細胞が壊死することによって起こります。
 
動脈硬化や高血圧、糖尿病、脂質異常、心房細動、心臓弁膜症、心筋梗塞などが原因で血栓ができて、剥がれた血栓が脳内の血管に詰まることで脳梗塞を引き起こします。
 
また脳内の極めて細い血管が加齢や高血圧のために詰まって小さな脳梗塞になることもあります。
閉塞性動脈硬化症
(へいそくせいどうみゃくこうかしょう)
【循環器科】
【心臓血管外科】
足の冷感としびれ、歩行時の痛み
 
足の冷えとしびれから始まり、次第に歩いているときにしびれ・痛みが増して歩行困難の症状が現われます。
歩行時の痛みは休憩によって改善され、また普通に歩行できるようになることを繰り返します。
 
重症化すると歩行しなくても痛みが続くようになり、わずかな外傷などがきっかけで潰瘍を形成することもあります。潰瘍は悪化すると壊死に至ります。
高血圧、糖尿病、高脂質症などによって動脈が硬化することで、血流に障害が発生するために起こります。喫煙習慣がある人の発症が顕著で、下肢だけに症状が現われた場合でも全身の各部位で動脈硬化が起こっている可能性が高い病気です。
 
★脳梗塞に繋がる症状でもあるため、発症が見付かった場合は早急に専門医の診察と指導による生活改善が必要です。
バージャー病
【循環器科】
【心臓血管外科】
喫煙者の下肢の冷感やしびれ
 
多くの場合、足のしびれや冷感から症状が始まります。足先の血行が悪くなり蒼白になったり、潰瘍(かいよう)が出来たりします。
 
病状が進むと歩行の際に激しく痛み、しゃがんで休憩するとまた歩行できるようになります。
手足の静脈に炎症を起こすこともあり、潰瘍がひどくなると細胞組織が壊死を起こすこともあります。
発病する人の9割が喫煙者や喫煙経験者で、喫煙が発病に深く関わっていると考えられています。
末梢(まっしょう)動脈内で炎症を起こし血流が阻害されるのが原因で、閉塞性血栓血管炎(へいそくせいけっせんけっかんえん)とも呼ばれています。閉塞し た血管から先には血液が流れなくなるため、四肢(主に足)の先端から神経細胞組織の崩壊が始まります。
 
★病状が進んで組織の壊死に至ると、切断するしかない怖い病気です。
胸郭出口症候群
(きょうかくでぐちしょうこうぐん)
【整形外科】
手指がしびれ血色が悪くなる
 
最初は手の指がしびれたり力が入らない、また腕の皮膚感覚の異常(熱い、冷たいなど)などの症状が起こります。
 
病状が進行すると肩や首に痛み・しびれが現われ、腕を上げたり首を上に向ける動作が困難になります。
手指の先の色が蒼白または紫色になるなど、血行不良の症状が出ることもあります。
何らかの原因で鎖骨周辺の神経が血管と一緒に圧迫されると起こります。
 
【圧迫の原因】
筋肉によるものや骨の変成によるものがあります。鎖骨周辺には腕から指に向かう末梢神経や動脈・静脈が集まっているため、血管の圧迫では手指に重大な損傷を与える恐れもあります。
首や肩を特定の方向に傾ける(上に上げて後ろに反らせるなど)ことで指先の血色が失われるなどの症状がハッキリ現われる場合は、胸郭出口症候群を疑います。
 
★重症化すると危険な症状を引き起こすこともあるので、早急に専門医の診察を受けることが必要です。
低カルシウム血症
【内科】
指と唇のぴりぴりしたしびれ感
 
指先や唇にしびれ、ぴりぴりチクチクするような痛みを感じるのが特徴。
嚥下障害(飲み込みにくい状態)や息切れを起こしやすくなり喘鳴(ゼエゼエいう気管の音)が聞き取れます。
 
★重症になると硬直性のある痙攣を起こし、気道がふさがって死亡することも有る怖い病気です。
※「てんかん発作」と間違われることがあります。
副甲状腺のホルモン分泌の低下に伴い、血液中のカルシウムイオンが減少することによって起こります。
 
遺伝性のものと、後天的に頚部の手術や外傷によって副甲状腺が障害を受け発症する場合があります。腎臓機能の低下によっても同様の症状が現われることがあります。
 
低カルシウム血症は、慢性心不全や低血圧の原因にもなります。
糖尿病性ニューロパチー
【内科】
【神経内科】
手足の指先が左右対称にしびれる
 
手足の先にピリピリした「しびれ」が現われ、徐々に体の中心方向に向かって進行していきます。
 
しびれが左右対称に起こるものを「多発性ニューロパチー」と呼び、左右バラバラに発症するものを「虚血性ニューロパチー」といいます。
糖尿病の悪化による代謝障害が原因で、末梢神経が侵されるために発症します。虚血性ニューロパチーでは糖尿病による動脈硬化から、手足先の神経細胞に充分な血液が送られなくなることが原因で発症します。
 
★どちらの場合も神経細胞の壊死が起こるため、早期治療が必要です。
一過性脳虚血発作
(いっかせいのうきょけつほっさ)
【脳神経外科】
【神経内科】
突然発症して数分で消える半身のしびれ
 
発症は急激で症状は数分から30分程度続きますが、数分で消失する例が多いようです。
片側手足のしびれ、言葉が言えない理解できないなどの症状、片目の視野に異常が起こることもあります。
 
また、「ろれつが回らない」「めまい」「物が2重に見える」などの症状を併発することもあり、突然の下肢の脱力によって転倒する危険もあります。
脳内の血管に剥がれた血栓が詰まったり、血圧の急激な低下によって一時的に脳への血液の循環が悪くなることで起こります。脳への血液循環が妨げられた部分 の組織機能が停止するため半身麻痺などの症状が現われますが、血栓が小さかったり血圧低下の原因が一時的なものの場合は、数分で血流が改善されて症状が無 くなります。
 
★一過性脳虚血発作は脳梗塞の前触れとなる可能性があるため、一過性脳虚血発作が疑われる場合は、症状が消えても受診が必要です。症状を繰り返す場合は早期受診が必須です。
脳出血
(のうしゅっけつ)
【脳神経外科】
【神経内科】
片側手足のしびれに頭痛や嘔吐を併発
 
手足など半身の麻痺(しびれ)に頭痛・嘔吐感・意識障害(もうろうとする)を併発する場合、脳出血を疑います。
 
出血場所によって症状も違い、視野の障害や言語障害、めまいが現われることもあり、重大な症状としては半身のひどい痛みを伴う「しびれ」、高熱、呼吸異常などがあります。
視野の障害では両目とも片側半分だけが見えなくなる「半盲」が特徴です。
脳内の血管の動脈瘤破裂や外傷による出血が原因です。動脈硬化・高血圧から脳出血を起こすケースが多く(原因の約70%)、脳腫瘍や白血病が原因のこともあります。
 
★脳出血が原因の手足のしびれが疑われる場合は、症状が重症化していなくても、必ず専門医の診断が必要です。
脳腫瘍
(のうしゅよう)
【脳神経外科】
【神経内科】
早朝の頭痛を伴う手足のしびれ
 
手足のしびれや感覚の障害が改善されずに徐々に進行する場合は、脳腫瘍の疑いも否定できません。
脳腫瘍の特徴は、頭蓋内圧の亢進による頭痛や吐き気、嘔吐、視覚異常(視野がぼけるなど)を伴うことです。
 
特に早朝の強い頭痛と「手足のしびれ」は脳腫瘍の疑いが強くなります。
「言語障害」「視野狭窄(視野が一部欠ける)」などを併発する場合もあります。
脳腫瘍は脳自体から腫瘍が発生する場合と、他の部位にできた腫瘍が脳に転移する場合があります。どちらの場合も腫瘍は良性と悪性に分かれます。
 
脳を圧迫することにより、さまざまな症状を引き起こす怖い病気ですが発症率は多くないので、いたずらに怖がらず症状が疑われる場合は早急に専門医の診察を受けることが大切です。